借金文化 2015 10 4

世界は、借金文化の終わりを告げている。

 2008年のリーマン・ショックの後、
FRB、日銀、欧州中央銀行は、
金融危機対策と景気対策のために、
巨額の資金を金融市場に流し込みました。
 このような金融環境の中で、
先進国の投資家は、こうした資金を利用して、
高いリターンを求め、
新興国に巨額の資金を流入させ、
新興国の企業は、お金が借りやすくなったとされます。
 その結果、どうなったのか。
2015年10月2日の産経ニュースWeb版では、このような記事がありました。

中国や韓国など新興国の企業の借金2,000兆円 アメリカ利上げで破綻ラッシュの恐れ IMF警告

 中国やトルコ、チリ、韓国など主要な新興国の企業の借金が、
10年間で4.5倍にまでふくれあがっていることが、
国際通貨基金(IMF)のリポートで明らかになった。
 アメリカが利上げに踏み切れば、
借金を返せず破綻ラッシュとなる恐れがあるとIMFは警告している。
(中略)
 巨額の借金を抱える企業のとどめとなりかねないのが、アメリカの利上げだ。
アメリカが事実上のゼロ金利を解除すれば、
新興国に流入していた資金がアメリカに還流し、
ドル高が加速する半面、新興国通貨が暴落する公算が大きい。
 IMFは「新興国通貨の下落によって、
外貨建ての借金が相対的に膨らみ、返済がますます難しくなる」と指摘したうえで、
新興国の当局者に、企業の経営悪化や破綻に備えておくよう要請。
「必要ならば破綻処理の制度を改革すべきだ」と訴えている。
(引用、以上)

ブラックスワン 2015 10 3

2015年10月2日のメールマガジン「国際戦略コラム」 には、このような記事がありました。

 排気ガス浄化装置の不正プログラムで揺れるフォルクスワーゲンが倒産すると、
ドイツ経済に大きな影響が出るが、
株主集団訴訟、顧客からの集団訴訟はなくなる。
 つまり、倒産前に国家がフォルクスワーゲンを支援すると、
こうした出費も国家が支出することになるので、
フォルクスワーゲンを一度倒産させる可能性がある。
 しかし、フォルクスワーゲンの社債や貸付で、
ドイツの銀行も影響を受ける。
 すでにリストラをしたドイツ銀行などの名前が出ている。
2015年6月9日に、S&Pは、
ドイツ銀行の格付けをBBB+(ジャンクから3段階上)に下げた。
 ドイツ銀行は、デリバティブに、
約75兆ドルもの資金を投入して膨大な損失を抱えているが、
フォルクスワーゲンの倒産は、致命傷になる可能性が出ている。
 ドイツ経済は、世界で一番順調であったが、
二つの問題を起こして一気に失速する危険性が出てきたことになる。
フォルクスワーゲンがブラックスワンになり得る。
(引用、以上)
 再び欧州危機ですか。
今度は、ギリシャ発ではなく、ドイツ発となりますか。
































































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